珍しいワラビーが住む銅山の島「カワウ島」

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目次

カワウ島ってどんな島?

カワウ島は、オークランドから約40キロほど北に離れた人口70人ほどの小さな島で、水上タクシーでアクセス可能です。初期に移住したマオリの人々が暮らした島でしたが、ヨーロッパ人の流入とともに銅鉱山が見つかり、1840年代に銅鉱山が拓かれてから多数のヨーロッパ人が移り住んでいきました。最盛期の19世紀後半には現在の4倍近くにもなる300人以上が住んでいたといいます。現在でも当時の溶鉱炉などが残されています。

ニュージーランドの総督にも任命されたジョージ・グレイ卿が最終的にカワウ島を買い取り、外国から持ち込んだ珍しい生き物を自分の庭となった島に放したことで、今のカワウ島の姿ができました。アジアからはクジャク、オーストラリアからは何種類ものワラビーやワライカワセミ等が持ち込まれ、それらの多くは天敵のいない平和な島に完全に定着し、以降100年にもわたって世代を刻んでいます。キウィも生息しているみたいです。

現在ではカワウ島はそんなニュージーランド初期の歴史に触れることができる島として観光地化されていて、毎日フェリーも運航され、クラシックな宿泊施設もあります。クジャクやワラビーだけでなく、ちゃんとニュージーランドの固有の生き物、たとえば飛べない鳥のウェカやキーウィも暮らしています。

カワウ島への行き方

カワウアイランドでのアクセス方法は、オークランド(Auckland City)から車で1時間のサンドスピットという港からフェリーとウォータータクシーの2通りがあります。

サンドピットの港に行けば、インフォメーションセンターがあるのでそこで受付をします。サイトには予約フォームがなく、メールか電話での受付だったのですが、前日に天気を確認して急遽行くことにしたので、予約なしでも現地でチケットを買えるだろうと思ったのですが、受付のお姉さんはとても愛想が悪く、「予約はしてない」と答えているのに3回も「予約は?」と聞かれました。私の英語力が悪いせいもあるかもしれませんが…。

めちゃくちゃ早口で、観光客相手に話しているとは思えないほどの態度だったので、英語に不安がある人は早めに予定を決めてメールで予約をしたほうがいいかもしれません。フェリーは1日3本で何十人も乗れ、ウォータータクシーは自分で時間を決められますが16人乗りです。またウォータータクシーは大人数で乗れば料金を割れますが、かなり高額なので、少人数で行くときはフェリーに乗るのが無難です。

ウォータータクシーは16人乗りなので、早めの予約が必要です。繁忙期と閑散期では便数や時間が違うので、公式HPからタイムテーブルをチェックしてください。1日5便ですが、サンドスピット発10:30の船は、ロイヤルメイルランクルーズで、観光しながらの渡航となり、料金が上がるので注意してください。

【往復】大人:$71 子ども(5〜15歳):$42 

  • ロイヤルメイルクルーズ(the Royal Mail Run Cruise)・マンションハウスクルーズ

サンドピット10:30発で「The Royal Mail Run Cruise」があり、サイトには大人:107ドル、BBQランチ33ドルとあるのですが、マンションハウスクルーズというものも同じ時刻から出ます。ロイヤルメイルランクルーズの船よりもしょぼいのですが、普通のフェリーと比べて少しだけクルーズをしてくれてしかも値段は据え置きなのでとてもおすすめです。カワウアイランドの周辺の海はとても綺麗なので、クルーズはとてもおすすめです。帰りは、2時の船で帰ればロイヤルメイルランクルーズの船に乗れます。私は帰りにブルーペンギンが泳いでいるのをみた気がするのですが確証はありません。

ロイヤルメイルランクルーズ

ロイヤルメイルランクルーズは、料金は高いですが、ペンギンやイルカを見ることができることがあるので、観光クルーズとしておすすめです。また、オプションにはなりますが、ビーチでニュージーランドの伝統的なBBQランチを食べることができます。

【料金】

大人:$107 子ども(5〜15歳):$54 高齢者: $100 ファミリーパス: $297 (大人2人+子ども2人)

BBQランチ:大人&高齢者33ドル、子ども20ドル

カワウ島の観光名所

カワウアイランドの観光スポット①ジョージ・グレイ卿の私邸【Mansion House Valley】

ニュージーランド初期総督が暮らした大邸宅が現在は博物館になっています。1862年、ニュージーランド初期の総督のひとりであったジョージ・グレイ卿は私邸用にこの島を買い取りました。建築家を雇った彼は、鉱山の責任者の家だった建物を大幅に増築し、堂々たる大邸宅を造り上げました。総督は邸宅の後ろにある谷間に世界中から持ち込んだ外来の動物を放ち、植物を植え、広大な公園のような庭園を造りました。

色鮮やかなクジャクは今でも芝生の上を優雅に歩いています。白色の孔雀も可愛かったです。邸宅は修復が施され一般公開されています。 入場料は10ドルでした。

カワウアイランドの観光スポット②溶鉱炉(copper mine&engine house)

現在でも溶鉱炉などが残されており、煉瓦造りで海岸に立っています。廃墟好きの人にはおすすめです。また、その横には銅を掘っていた穴も残されており、入り口には青銅の色が付いていました。

カワウアイランドの観光スポット③スクールハウスベイ

マンションハウスから徒歩40分ほどのところにあるビーチで、たくさんの別荘が立ち並び、天気が良い夏の日には多くのボートがクルーズにやってきます。とても美しいビーチでした。

カワウ島で見られる4種類のワラビー

ワラビーを見たかったのですが全く見当たらず、ジョージ・グレイの邸宅の受付のお兄さんに聞くと、早朝か夕方に出てくるそうです。千匹以上住んでいるそうです。トイレは私邸の向かいにあるカフェの裏にしかないので、ハイキングに出かける前にトイレに行っておきましょう。

①パルマワラビーParma Wallaby (絶滅危惧種 NT:Near Threatened)

②オグロイワワラビーBrush-tailed Rock wallaby(絶滅危惧種:VU: Vulnerable)

brush-tailed rock wallaby

③スワンプワラビーSwamp wallaby

④タンマル(タマー)ワラビーDama (Tammar) wallaby

Tammar Wallaby (Macropus eugenii),_2

タマールワラビーは、元々オーストラリアの原種なのですが、1930年代に南オーストラリア本土で絶滅しました。絶滅の原因は生息地の破壊、狩猟、キツネなどです。しかし、ジョージグレイ卿がカワウ島に持ち込んでいた個体群が発見され、また南オーストラリアへ連れ帰られ、繁殖が行われました。

オーストラリアにしかいないはずの大型ワライカワセミも

オーストラリアにしかいないはずのこの大型のカワセミもカワウ島に生息しています。鳴き声はまさに「笑い」そのもの。

カワウ島には30分から数時間の景色が素晴らしく、歩きやすいハイキング・コースが整備されています。多くのコースは邸宅の谷間から出ている古い道に沿っています。

ヨットクルーズもあるのでそちらもおすすめ!


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