小笠原の魚たちは警戒心が少なく、結構近くまで寄れたりします。豊富で珍しい魚の種類と魚影の濃さ、海の透明度に小笠原の海に惚れ込むダイバーは多いです。かくいう私も小笠原の海に惚れ込んで移住したダイバーの一人です。

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ユウゼン
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小笠原といったらやっぱりユウゼン! 日本の伝統的な染工芸である友禅染めと似た柄を持つことが名前の由来のチョウチョウウオです。チョウチョウウオ科の中で唯一の日本固有種で、尾の周囲が鮮やかな黄色なのが特徴です。小笠原や八丈島以外ではほとんど見ることができません。年中大概つがいで見ることができ、警戒心も少ないのでとても近くで見ることができますが、3月から5月には繁殖のために集まって、ユウゼン玉と呼ばれる100匹程度の大きな群れを作ります。

ユウゼンの幼魚は頭の上のところがギザギザしていてとてもかわいいです。6月中旬ごろ見れます。

ボニンユビウミウシ
筆者撮影

ユビウミウシの小笠原の固有種です。

(ハナエ)ニシキウミウシ
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個体によってさまざまな変異が見られるニシキウミウシ。小笠原にいるものは真っ赤で、ほかのエリアでは見ることができません。ほかで見られるニシキウミウシとはあまりにも違った見た目のため、かつてはハナエニシキウミウシと呼ばれていましたが、今は色違いの種類だと判明しました。

シロワニ
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ほかの地域ではほとんど観察しにくい、小笠原ならではのサメ。ギラリと光る眼光&鋭い歯&どっしりとしたグレーの巨体は、貫禄たっぷりで会うとびっくりしてしまうかも。でも、何も危害を加えなければおとなしいので安心して。小笠原では港でも普通に見られちゃうというから驚き!

オビシメ
筆者撮影

小笠原で発見された新種のブダイで、成長すると体長50cmほどにもなる。小笠原以外では見ることのできないレアな魚! 体に入った黄色の線が、帯を巻いているように見えることから名付けられました。

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オレンジに横に白いラインが入っているのは、メスのオビシメです。

クマノミ(黒)
筆者撮影

ディズニーの「ファインディングニモ」で人気のカクレクマノミではなく、ただのクマノミ!クマノミは、インド-西太平洋に広く分布しますが、海域や個体によって色彩変異が激しい魚で、小笠原の場合は黒白! ただ、幼魚のときは暖色が混じります。日に焼けて黒くなっちゃうのかな(笑)クマノミ家族を見つけるとその色の違いがよくわかって面白いです。

ミナミイカナゴ

銀色が美しい小さな魚のミナミイカナゴも小笠原の固有種です。閂(かんぬき)ロックという流れの早いダイビングスポットの奥の美しい砂地で大群でいることが多い銀色の小魚です。真っ白の砂地に大群で波打つように光るミナミイカナゴはとても美しいです。

6月中旬に入ると、オトメオグロエイなどの群れが砂地に現れ、ミナミイカナゴを襲っている様子が見れます。

ミナミイスズミ

普通はグレーっぽい体なのですが、小笠原では鮮やかな黄化個体を見ることができます。結構大きくて、派手な黄色なので見応えがあります。

ミズタマヤッコ

小笠原と南鳥島だけで発見されている固有種で、水玉の模様がとってもキュート♡ 水深40mと結構深いポイント(通常のファンダイビングでは30m程度まで)にいるので、なかなか見ることができません。ミズタマヤッコは、メスからオスに性転換をする魚なのですが、雄雌で体の模様が結構違うので、比べてみてください。上の写真がオスです。体長は20cmぐらいと大型です。

こちらがメスです。ミズタマがとても細かいですね。ミズタマヤッコの名前の由来は、オスの尾びれの模様の水玉模様から来ています。

レンテンヤッコ

限られたエリアにしかいないレンテンヤッコも、小笠原でなら頻繁に見ることができます。鮮やかな体色がボニンブルーの海にとっても映えます! 模様と色がとっても綺麗ですが、警戒心が強く怖がりなので、そっと近づきましょう。

アカイセエビ
筆者撮影

世界的にも珍しいアカイセエビは小笠原でよく見られます。八丈島でもときどき見られるが、コンスタントに見られるのは小笠原だけ。2006年に新種として認定され、カノコイセエビから改名されました。「エビ団地」というスポットでは、体長1m、重さ3kgの巨体がどっさりと群れています。いろんなポイントで岩陰を覗けば結構な頻度でいます。

ニラミハナダイ

日本で初めて生息が確認されたのが小笠原で、中・西部太平洋にしかいません。美しい色がとても人気です。普段は30m以深の深場にいますが、幼魚は20m台にいることも。小笠原でも見られたらラッキー!な希少種です。

上の写真はメスですが、下の写真のオスの方がカラフルで綺麗です。

http://www.ogasawara-dc.com/~gallery/gallery_view10d.ehtml?userid=00000002&pr=29&entry=283&pcol=4&col=4&bg=white
シコンハタタテハゼ(ヘルフリッチ)
筆者撮影

よく見る赤と白のハタタテハゼとは違い、薄い紫色のボディーに顔が黄色なのがシコンハタタテハゼの特徴です。英名ではヘルフリッチとも呼ばれ、他地域では30m以深の”深場のハゼ”というイメージがありますが、小笠原ではしばしば20m台の水深で見ることができます。カメラ派、フィッシュウォッチング派にはうれしい深度ですね。

マイヒメベラ
http://www.ogasawara-dc.com/~gallery/gallery_view10d.ehtml?userid=00000002&pr=29&entry=273&pcol=4&col=4&bg=white

日本では小笠原諸島でしか見れない魚で、ベラの仲間です。サンゴ礁域の18mくらいのところにいます。

ピグミーシーホース

マクロ派に大人気のタツノオトシゴです。ピンク色の海藻に付いている体長がたったの1~2mm程度で、ガイドさんに指を指してもらってやって分かる程度の大きさです。見つけるのも難しいし、カメラのピントを合わせるのも難しいです。ピグミーシーホースは、日本では最初に小笠原から見つかりました。26mくらいの深さのところに何個体もいる場所もあります。クダゴンベのピグミーシーホース捕食シーンがみれるかも!?

オヨギトラギス

写真のオヨギトラギスはオスなのですが、20年以上前に伊豆で1 個体確認されたのですがそれ以外は発見例がありませんでした。オヨギトラギスのメスに関してはホワイトトラギスの幼魚として図鑑などで紹介されていました。

そして10年ほど前に小笠原の珊瑚礁の25m程の深さのところでこのメスと繁殖行動をしているところを発見され、初めてオヨギトラギスのオスとメスであることが判明しました。

ヨスジニセモチウオ

ヨスジニセモチウオは、その名の通り、線の数と顔のしたの青いラインが特徴的なベラの仲間の魚です。ハワイやミクロネシアでは多いですが、日本では小笠原でしかみられていない種類です。

コガネヤッコ
http://ogasawara-dc.com/base4.html

コガネヤッコも日本では小笠原でしか見れない魚で、幼 魚の時には、体に眼状斑と言わ れる模様があり、成長に伴って、消えていきます。沖縄などに多いヘラルドコガネヤッコとは目やヒレのまわりの青い縁取りで区別できます。 小笠原には両方ともいます。

メイキュウサザナミハギ
http://www.ogasawara-dc.com/~gallery/gallery_view10d.ehtml?userid=00000002&pr=29&entry=348&pcol=4&col=4&bg=white&ix=29=348

メイキュウサザナミハギは、ハワイやミクロネシアに見られ、Black Surgeonfishと呼ばれています。日本では、迷宮模様のサザナミハギという意味の和名がついています。幼魚は、ヤッコの擬態でとても 奇麗ですが、大人になると 真っ黒けっけになってしまいます。

イトヒキブダイ
http://www.ogasawara-dc.com/~gallery/gallery_view10d.ehtml?userid=00000002&pr=29&entry=349&pcol=4&col=4&bg=white

ブダイの仲間のイトヒキブダイは、小笠原の固有種で、大きさは80センチほどになり、見応えがあります。 写真の魚が雄で、各ヒレの先端が 伸長するところが和名の由来です。雌から雄へ性転換するので 雄の数の方が少ないです。 岩礁域に多く、同じく小笠原固有種のオビシメと一緒にみれるかも。 幼魚もかわいいです。

ボニンハナダイ
フチドリハナダイにそっくりなハナダイですが、小笠原諸島の固有種で、国内では小笠原、稀に八丈島ぐらいでしか見ることができません。小笠原でも40m超えの深度にいるのでなかなか見に行けないレアな子です。
モリシタダテハゼ
http://urashiman.com/monologue/morihaze.html

小笠原のダイビングショップ「URASHIMAN(ウラシマン)のガイド「森下」修さんが発見したダテハゼです。1996年に小笠原で新種として発見され、2009年には、鹿児島方面でも発見されました。