【キリシタン弾圧の歴史を刻んだ五島列島】下五島編〜福江島、奈留島、久賀島〜 2泊4日女子一人旅

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長崎県の西にある離島・五島列島に行ってきました。

五島列島には、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に登録された世界遺産の教会がたくさんあります。今回は、その中の下五島の方の福江島、久賀島、奈留島の三つにいってきました。

目次

五島列島へのアクセス

なんと五島列島までは、福岡県の博多港からフェリーが出ていて、夜23:50に博多港を出発し、翌日の朝8時ころ五島列島の福江港につきます。

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他の五島列島の島にも寄港するので、ほかの島に行きたい人にも便利!
帰りは10時発17:50着なので、帰りは飛行機で帰るのもいいかもしれません。

フェリーのURLはこちら
往復9500円とお得!!かなり揺れることがあるので、酔い止めを買っておいたほうがいいかも。

五島列島の回り方 モデルプラン 〜下五島編〜

五島列島は福江港から反時計回りに回るのがおすすめです。堂崎天主堂以外は中に展示物もないので、サクッと回れます。

①堂崎天主堂

入場料 800円
当時の隠れキリシタンがどのように祈りをささげていたのかがわかる資料が多数展示されています。ほかの教会には展示されているところはなかったので、ここを最初に回り、どのような歴史があったのかを学んでから、ほかの教会に行くのがいいと思います。

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②ドンドン渕

畦道を少し登って行ったところにある駐車場に車、バイクをとめ、ちょっとした山道を登っていくのですが、道がわかりにくい・・・。

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途中で看板が朽ち果てていました(^_^;)

正しい道は、下の看板から1分ほど歩いたところから川の方に下り、川沿いに上流の方に歩いていくと、滝が見えてきます。カエルがいたりととても自然あふれる川です。

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渕ノ元カトリック墓碑群

海沿いに立つカトリック系の墓碑群。日本で十字架のお墓がこんなに密集しているところはまずお目にかかれません。海の景色も綺麗なので、ぜひ足を伸ばして立ち寄って欲しい場所です。夕陽の有名な絶景スポットでもあります。

ちなみに、五島列島の普通の形のお墓は、文字が金色のことが多いです。これは、昔中国系の人が、お墓の文字を金色にしたことを他の人が「それいいじゃん!」と真似したところから始まりました。中国は金色が良い色とされていますからね。今では五島列島だけでなく、長崎県本土の方でもよく金色の文字のお墓があるそうです。

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水ノ浦教会

水ノ浦の信徒は、五島と大村の藩の政策による1797年の外海(大野・牧野・神ノ浦)5人の男性とその妻子の移住にはじまると伝えられています。1880年に最初の教会が建築されましたが、老朽化にともない、奥の土手を削って広げ、1938年、鉄川与助設計施工の木造の優美な現教会に改築されました。ロマネスク、ゴシック、和風建築が混合した白亜の美しい教会で、木造教会堂としては最大の規模を誇り、青空に尖塔がそびえる光景は絵になる美しさです。高台にはヨハネ五島(26聖人の内の五島出身者)の像や、弾圧時代の牢跡もあります。

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⑤貝津教会

かつて、外海地区から頓泊などに入り、さらに竹山に移住した信徒の子孫が、1924(大正13)年に現在の木造教会を建立しました。国道端で聖母像にむかえられて入ると、畑の向こうに白壁で木造の教会がみえます。1952(昭和27)年に岳小教区から独立し、貝津小教区となりました。
現教会は1962(昭和37)年に老朽化のため大幅な増改築がなされ、屋根の小さな尖塔はこの時新たに付け加えられたものです。
内部は、ステンドグラスを通して差し込む赤や青、緑色の鮮やかな光の芸術が素朴なぬくもりのある空間を彩っています。ひっそりと静まり帰った堂内には、内陣に色とりどりの季節の花が飾られ、厳かな中にも訪れる人に心の安らぎを感じさせてくれます。

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⑥井持浦教会

かつて、大村藩からの移住キリシタンが潜伏し、五島藩が塩造りの竈場で働せたという地区です。1897年建立のレンガ造教会が台風で倒壊し、1988年にコンクリート造の現教会となりました。当時の五島列島司牧の責任者ペルー神父は、1891年、バチカンにこのルルドの洞窟が再現されたと聞き、五島の信徒に呼びかけて島内の奇岩・珍石を集め、1899年、日本で最初のルルドを作りました。この霊水を飲むと病が治ると言われ、日本全国の信者の聖地となっています。

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⑦高浜海水浴場

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⑧三井楽教会

1797年大村藩の迫害から逃れてきた隠れキリシタンは、この地でひっそりと信仰を続けました。ゴシック様式の木造教会が完成したのは1880年。そして1971年に老朽化・白蟻被害のため、現教会に建て替えられました。モダンなモザイク模様の壁画は、貝殻や陶器など色鮮やかで、教会内部のステンドグラスも細部に亘り見事な作りと色の配色が絶妙です。ちなみに、入って右側のステンドグラスはキリストの誕生から復活までを、左側は五島のカトリックの歴史が描かれています。

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 ⑨楠原教会

楠原地区は、1797年の五島藩要請で、六方の浜から上陸した第1陣の外海キリシタンが移住し、開墾した地域です。仏教徒を装っていたときは穏やかな暮らしでしたが、久賀島から始まった五島崩れは、楠原にもおよび、信者が捕らえられました。禁教の高札がおろされたのちの、1912年、ようやく現在のレンガ造の教会が建ちました。その後年月の経過と共に楠原教会は徐々に傷みが出始め、その都度部分的な補修が行われていましたが、昭和43年には祭壇部分を含め大がかりな増築、補修工事が行われ現在に至っています。

⑩大瀬崎断壁

灯台が見えます。

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⑪鐙瀬溶岩海岸

鬼岳が噴火したときに溶岩が海へ流れ、冷え固まり、できた景観。7kmにわたって広がっています。

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⑫鬼岳

かつては活火山だった山ですが、今は木も生えない裸山になっており、異様な見た目になっています。 

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⑬石田城

結婚式の前撮りなども ここで行われることがあるようです。趣ある日本庭園があります。右の写真の池は、「心」という字になっていて、「心池」と呼ばれています。

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⑭明院 

絵馬がたくさん飾ってありました。この絵柄の入った天井が有名です。

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他の離島を回れる クルーズツアー

私が参加したのは、

五島列島キリシタン物語』です。このツアーで久賀島と奈留島に行きました。世界遺産の教会があり、事前予約が必要な教会もあるので、割高ですが、ツアーに参加することで、確実に見学することができます。

午前中のツアーは、福江港に朝8:50集合です。メイン入り口を入って左手側のお土産屋さんの前が集合場所です。

そこから9:20発の船に乗り、久賀島へ向かいます。 

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久賀島の集落(世界遺産)

五島列島南部にある久賀島。禁教期にそとめから移住した潜伏キリシタンが、仏教集落と互助関係を築きながら自分たちで組織的に信仰を続け、「信徒発見」後の厳しい弾圧を乗り越えてカトリックに復帰し、海辺に教会を建てるに至りました。禁教期の固有の信仰形態とその終焉を示しています。

・浜脇教会 

1931年に建てられた五島列島で最初のコンクリート造りの教会です。殉教の島の玄関口である田ノ浦瀬戸を見下ろす高台に建っています。元々は旧五輪教会があったところに建てられました。

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・キリシタン迫害の象徴的な場所・牢屋の窄殉教記念教会 
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1865年に大浦天主堂で宣教師と潜伏キリシタンが出会った「信徒発見」をきっかけに、久賀島の潜伏キリシタンの指導者も大浦天主堂の宣教師にひそかに接触し、信仰を告白するとともに教理の指導を受けました。それからは久賀島の潜伏キリシタンは公然と自らの信仰を表明するようになり、1868年に五島列島一円で「五島崩れ」と呼ばれる大規模な摘発事件が起き、12畳ほどの狭い牢屋に200人ほどの信徒が監禁され、32人もの人が亡くなった「牢屋の窄事件」が起こりました。久賀島は1873年の解禁の直前に潜伏キリシタンへ弾圧が加えられた最後の現場となりました。牢屋の窄事件が起きた場所には殉教者を弔うための教会堂と記念碑が建てられ、16世紀に伝わったキリスト教であるカトリックへと復帰した久賀島の信徒にとって今なお禁教期の記憶の場所となっています。

五輪教会
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・国指定重要有形文化財 旧五輪教会堂(世界遺産) 

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久賀島で初めて建てられた初代浜脇教会堂は、久賀島の東岸にある五輪集落に移築され、旧五輪教会堂として現存しています。老朽化で建物を取り壊す話が持ち上がりましたが、久賀島に移転することになりました。日本らしい木造造りですが、デザインは洋風教会なので異色な雰囲気で、木造・和風の外観からは想像できない、コウモリ天井にゴシック祭壇があり、わたしが一番好きな教会です。

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旧五輪教会堂の見学は(個人・団体問わず)事前連絡が必要です。

♦連絡先:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター(外部リンク)♦TEL 095-823-7650/FAX 095-895-9690♦対応時間:9時30分~17時30分※ホームページでも受け付けています。

海上タクシー

島と島の交通手段は専ら海上タクシーになります。久賀島から奈留島へは会場タクシーを利用して行きました。

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奈留島の江上集落(世界遺産)

禁教期に外海の潜伏キリシタンが、海に近い谷間に開けたわずかな平地に移住して固有の信仰形態を続けました。解禁後はカトリックへ復帰し、禁教期以来の指導者の屋敷を家御堂としていましたが、やがて、湧水があり防風に優れた場所に木造の教会が建てられました。禁教期の固有の信仰形態とその終焉を示してます。

・江上天主堂(世界遺産)
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日本に定着した木造教会の典型的な姿。教会建築の名工・鉄川与助の代表作。「奈留島の江上集落」として世界遺産に登録されています。緑に囲まれた可愛い教会はアイボリーの壁、ブルーの格子窓、海の青と空の青に美しく映えます。江上天主堂の歴史は、江戸時代末期の1797年に大村藩領外海(そとめ)から移住してきた潜伏キリシタンの4家族が住み着き、1881年3月にカトリックに復帰(復活キリシタン)したことから始まります。その後、40~50世帯だった集落の信徒たちが「キビナゴ漁」で建設資金を蓄え、教会敷地は自分たちで開墾、根を掘り起こし抜根して造成しました。

江上天主堂の見学は(個人・団体問わず)事前連絡が必要です。

♦連絡先:長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター(外部リンク)♦TEL 095-823-7650/FAX 095-895-9690♦対応時間:9時30分~17時30分※ホームページでも受け付けています。

オリジナルグッズの製作体験

奈留島は、椿が有名で、ヘアケア用品で有名なTSUBAKIと提携しているそうです。「三兄弟」という工房で、椿の幹を輪切りにした板に焼きゴテでデザインを彫るという体験ができます。

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そして、福江島へと帰還。 

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福江島のおすすめグルメ

福江島のおすすめグルメ①四季の味 奴

福江島に滞在するなら、絶対に行ってほしい居酒屋です。とにかく大将が面白い。20:30頃からカウンターに座ることをおすすめします。札が準備中になっていても、とりあえず入ってみたらいけることも!
ミシュランにも掲載されている優良店で、五島列島の焼酎も置いていますし、日本酒の品ぞろえもばっちり。
「壱岐」という焼酎は度数が22度で飲みやすい。ウイスキーのような風味でした。大将の調子があがってくれば、五島列島の飲み方も体験できるかも!?

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 大将と仲良くなって、伊勢海老の味噌汁をいただきました。伊勢海老の出汁がよく出ていて、絶品!!さすがミシュランのお店!

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 福江島のおすすめグルメ②ニューパンドラ

井持浦沿いに建つ郷土料理のお店。うつぼ料理が名物ですが、五島うどんをいただきました。能勢うどんに近いですが、それよりも少しだけ緩い感じ。出汁が美味しいです。

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 福江島のおすすめグルメ③島食 GRIO
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市街地からは少し遠いですが、島の特産品をふんだんに使ったイタリアンが味わえます。

 福江島のおすすめグルメ④道の駅 遣唐使ふるさと館

ソフトクリームが絶品でした。残りが少なかったので、300円のところが100円に!

人懐っこい猫もいました。

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福江島のおすすめの宿泊施設

福江島のおすすめの宿泊施設①ゲストハウス 雨通宿

布団屋さんが経営しているゲストハウスで、とてもきれいです。立地も他の宿泊施設と比べると良いです。バーが併設されていて、ウェルカムドリンクか、旅が楽になる一品のどちらかをプレゼントしてくれます。オーナーさんがとてもいい人で、地元の人なので、観光に困ったり、ごはんを食べる場所に困ったりしたらぜひ相談してみるといいです。ここでレンタカーもできますよ。 

「ゲストハウス雨通宿」の予約状況を確認する

福江島のおすすめの宿泊施設②カンパーナホテル

とても綺麗なホテルで、五島牛や海鮮をはじめとする五島列島の名物料理が振る舞われ、露天風呂まであります。立地もよく、五島列島で行われるトライアスロン時には、出場者に大人気です。

じゃらんで「カンパーナホテル」をチェックする

福江島のイベント

みなとまつり

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10月4~6日の3日間に年に一度開催される みなとまつり は、すごい賑わいです。島のどこにこんなに人がいたんだろうと思うほど。この祭りのために帰省する人も。
屋台もいくつか出ています。
青森県と姉妹都市なので、なぜかこのお祭りでは「ねぶた」が曳かれます。そして地元の中学生による「ソーラン節」。

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なんでやねん!って感じですが、ソーラン節はめちゃかっこいいです。彼らが着る衣装の絵柄のクオリティにも注目です。

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ねぶたやソーラン節が始まる時間は18:40頃から。
福江市文化館からスタートするみたいです。

 ハチクマの飛来

ハチクマという鷹が毎年9月下旬から10月上旬にかけて何千、何万羽と飛来します。バードウォッチングのにおすすめです。

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島での交通手段

五島列島は、1つ1つの島が離れていて、1つの島を満喫するには、タクシーを貸し切るか、レンタカー、レンタバイクをするのがセオリー。

レンタカー&レンタバイク

入江レンタカー

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港までの送迎付きで、親切で、安いし、paypay も使えます。島はレンタバイクで1日で十分に一周できます。
URLはこちら

五島列島でのレンタカーやフェリー、タクシー、海上タクシーなどあらゆる交通手段が網羅されたページがこちら

五島列島を旅したときの動画がこちら!みなとまつりの動画がメインです。


下五島列島 福江島〜奈留島〜久賀島 「みなとまつり」がすごかった!

五島列島のキリシタン文化をもっと学びたい人へ

隠れキリシタンを題材にした作品 遠藤周作 『沈黙』  

 領主に搾取されるだけの人生、なぜ生まれてきたのか分からない、生きるのが辛い長崎の農民たち。そこにキリスト教の宣教師がキリスト教を広めていく。何も希望が見出せなかった日本の農民たちがキリスト教を受け入れていく過程、その受け入れ方、そしてキリスト教の弾圧までを描いた作品。宗教を信じるということの真相が分かる気がする名作です。

沈黙 (新潮文庫)
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カクレキリシタンについての詳しい記事はこちら

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